グラデーション

昼と夜とのグラデーションが
西の空で物言う頃
東の空は菫すみれに染まって
君の帰りを待ち焦がれている

海と空とのグラデーションが
南の風を吹かす頃
北の庭は凍えきって
君のぬくもりを欲している

ゆらゆら揺らいでもそこに立つ
裏側を見ずに決められなくて
斜はすに見ることにこだわって
ちょっと遅れるけれど急がないさ

夢と飯とのグラデーションが
生活を飾る頃
うわの空でやり過ごしたことが
今更ながらに鳴り響く

君と僕とのグラデーションが
自分の色に輝く頃
命の歌は果てしなく
知らない世界見せてくれる

ゆらゆら揺らぎながらここが今
見えているものを伝えたい
噛みしめることにこだわって
ちょっと回りくどくなるだろうな

グラデーションのこの辺りと
グラデーションのあの辺りの
その間辺り気になるところ
ずっと探っているところ

夜と朝とのグラデーションが
希望の町を包む頃
思いやりってのが生み出した
笑いに誰もが包まれる

詞　青琴野カズ