風と月と

風と月と

 

風の強い空に
月がやけに明るく
にじむ にじむ

 

吹き荒ぶほんの隙間に
思わず口ずさむ
君を 君を

 

泣いてばかりいたよ
泣いてばかりいたよ
夏も秋も無駄に過ごしたよ

 

見上げるでもなく
そこでやけに明るく
にじむ にじむ

 

雨に濡れた路地に
立ち止まる襟を
立てて 立てて

 

涙なんかじゃない
涙なんかじゃない
歩き出すのに時間が要るだけ

 

月は動かない 雲は流れる
月は動かない 雲は流れる
その光は絶え間なく揺らぐ

 

 

月は動かない 雲は流れる
月は動かない 雲は流れる
その光は絶え間なく揺らぐ

 

風の強い空に
月がやけに明るく
にじむ にじむ

吹き荒ぶほんの隙間に
思わず口ずさむ
君を 君を

 

何の想いもない
何の想いもない
小気味よく唯溢れてくるだけ

 

その光はやけに明るくにじむ
その光はやけに明るくにじむ
にじむ

 

 

 

詞 青琴野カズ

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